子どもに英語を身につけさせる理由

元英語講師をされていた方の「魔法のバイリンガル子育て」ブログをよく読んでいるのですが、お二人のお子さんを育てている中での実際の経験談が豊富でとても参考になります。こちらの記事では、英語を始めた年齢について言及されてました。長女は3才になるまで英語には一切触れさせていませんでした。(中略)英語で話しかけたら、長女に泣かれてしまったので、英語CDのかけ流しにトライ。(中略)当時、地上波でやっていたアメリカのアニメを英語音声で見せて見たところ・・・とにかく泣いて嫌がりました。(中略)さて、わが家には3才下の...

こちらの記事で、効率よく確実に英語を習得するには、「生まれて間もないうちから英語を始め、少しでもいいから毎日続ける」事だろうと書きました。

ブランクをたびたび作りながら、たまに英語を熱心に勉強するのは非常に効率が悪く、お金も時間も無駄にします。英語を絶えず使い続けるか、はたまた英語を自在に操ることは諦め、他のことに注力すると割り切るか、どちらかを選んだほうが良いだろうとも結論しました。

私自身は、英語を自由に使える側の人間ではありません。仕事柄、プログラミングの情報を英語サイトから入手することはありますが、日本語で情報があればそちらを選びます。
それに、参考にするプログラムコードは英語でも日本語でも特に変わりはないので、英語であってもかろうじてアクセスできるといった感じです。

ニュース記事などを英語で読む気は全くしません。相当有用なことが書いてある、とわかっていれば、とりあえずページごと翻訳サイトで日本語に変換するでしょう。

そんな英語力ほぼゼロの私ですが、なんとか日本で生きていけています。でも、以下のような弱点があると痛感しており、息子にはそのネガティブ面を引き継いでほしくないと思っています。

情報弱者になっている恐れがある

これが、最大の理由です。

現在は、インターネットの発達で、世界中の情報にアクセスできるようになりました。
幸いなことに、日本では中国のようにインターネットの情報規制はされていません(よね?)
それでも、日本語の情報しか見ない場合、狭い範囲で偏った情報しか得られません。

報道の自由度ランキングで、日本は180カ国中72位にランクされたというニュースがありました。
このランキング自体への批判もありますが、同じ出来事に対してでも、日本の報道のされ方と海外のそれとを見比べることは、ある程度客観的な視野を持つために必要なことだと思います。
また、日本では報道されない、または扱いが小さいのに、海外では大々的に報道されている、ということもあるでしょう。

知らないために、人生で大きな損をしている、間違った判断をしている、ということはありそうです。

日本から離れられない

10年前くらいは、日本は色々問題はあれど、まあ平和だし、安全だし、便利だし、豊かだし、特にわざわざ海外に住む理由もない、純粋に関心があって海外に住みたいということはあったもしても、というくらいな状況だったと思います。

ただ、福島の原発事故以来、そうとも言えなくなってきたんじゃないかと感じています。
西日本でも原発事故が起こってしまった場合。
汚染された土地の影響による、食料や居住の問題はますます深刻になります。

それ以外にも、戦争や預金封鎖などが今後無いとも限りません。
今後ますます進んでいく少子高齢化の日本で、息子が働き盛りの30代になった時に、国内がまともな経済状態なのかどうかもわかりません。

正直、生きていく基盤として、日本だけしか選択肢が無いというのは少し心許ないように感じています。
日本の言葉も文化も廃れてほしくないですが、生きるすべとしては逃げ道も作っておいたほうがいいように思っています。

英語に何の問題も感じてなければ、英語圏の国に移り住むのも比較的簡単に決心できるでしょうし、すでに英語圏の知人がいて、呼び寄せてくれるということも考えられるでしょう。

何かで読んだことがあるのですが、富裕層は子ども達を様々な国の学校に寄宿させ、それぞれの国で人脈を広げてもらい、家族ぐるみで国家依存のリスクを分散させるそうです。

ネガティブな事ばかり書きましたが、ポジティブな面では、英語ができると商売のチャンスが増えたり、娯楽や人付き合いの幅が広がったりということもあると思います。

英語を習得させるデメリットは

不安要素があるとはいえ、日本はまだまだ有数の豊かさを誇る国ですから、日本語だけでも十分生きていけますし、英語に使う労力を他の才能を伸ばすことに使うというのも一つの道です。

つまり、デメリットとして、他のことに使えるかもしれない時間やお金を英語に使ってしまうという事があります。
ただ、これは、「幼い頃から毎日少しずつ継続する」という方法で乗り切りたいと思います。

他に考えられるデメリット・・と言えるのか、子どもが英語圏の人と結婚などして家族を作る可能性が高まるかもしれないことです。
その頃は私や夫もかなり高齢になってるはずなので、英語で親戚づきあいをするのが苦痛になるかもしれません。
私たちの孫は日本人ではないかもしれません。
もうそれは納得するしかありません(笑

もう一つは、夏目漱石の「こころ」だったかな?
ちょっとうろ覚えなのですが、親に学がなく、子に学がある悲劇です。
親子で対等な会話や感性が持てなくなってしまうんですね。
子は親のことを「古臭い因習にこだわって、合理的な考えができないのか?」と思うし、親は子のことを「理屈ばっかりこねて、義理人情も風情も無くなってしまったな」と感じる。
私たち親子に当てはめてみると、グローバルで情報強者の子と、ローカルで情報弱者の親って感じでしょうか。
まあ、でもこれは仕方がないと思うんですね。
どうしたって、子が親のことを「バカじゃないのか?」と思ってしまうケースは出る時には出るし。
逆に考えると子が親よりも賢くなったという喜ばしいことであるし。
EQを高めておけば、内心「アホちゃうか」と思っていても、態度には出さずに親のプライドを守ってくれる優しい子でいてくれるかもしれませんが(笑

それくらいでしょうか。
他には思いつきませんでした。

そういったことから、「英語ができないデメリット」を払拭するために、息子には英語を身につけてもらいたいと思っています。
それ以上に、私自身もその弱点を克服したいです。
(情報弱者はいーやーだー)

英語

Posted by 辰子